転職後の年収増減の傾向や退職理由を紹介し、実際に転職活動を始めた際に先に決めておくべきことについて解説しています。年収交渉のコツや転職先へ現職の収入報告の仕方を解説しています。
収入は月収ではなく、必ず年収で比較検討しておくことが必要です。
あなたは転職に何を求めますか?
私は贅沢にも給料とやりがいと求めました!
私はライフワークバランスを重視して活動します。
ストレスない仕事は幸せの基盤です。
まずは自分の市場価値を確認しましょう。
収入、労働条件、ライフワークバランス・・人によって様々だとは思いますが、いずれにせよ、年収がどの程度、増減するのかはとても気になるところです。
転職活動の際には自分が求めるのは「年収」なのか、「働きやすさ」なのか、「労働条件」なのか、などをしっかり想定して活動を進めていきましょう。
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転職後の年収は増加と減少が同じくらい
転職後の年収を厚生労働省が調査しています。
下のグラフは「令和2年雇用動向調査」から作成しました。
この調査では転職前後の賃金変動状況が発表されています。
前職の賃金に比べ「増加」した割合は35%、「減少」した割合は 36%、「変わらない」の割合は 29%となっています。「増加」のうち「1割以上の増加」は 25%、「減少」のうち「1割以上の減少」は 27%となっています。
転職後に賃金が増加する人も減少する人も同じくらいだという結果です。
転職後の年収減少が気になる人も多いかと思いますが、統計的にみる限り過剰な心配は、なさそうです。
次に年代別の年収の増減を見てみましょう。(下のグラフ)
一番目立つのは55歳以上です。
この年代になると減少する人が大幅に増えてきます。
早期退職や定年退職に当たる年代になるため下がってしまう人が多くなります。
50代になると「出世した人」と「出世できなかった人」に、はっきりと分かれてきます。
「出世した人」は転職市場の価値が高いと判断されることになるので転職後の年収が上がる可能性はありますが、そうでない人は残念ながら下がってしまうことになります。
若い年代の人でも今の会社で「出世できない」・「将来、給料が上がらなさそう」と判断できるなら、若い年齢のうちに行動したほうが絶対に良いです。
厳しい現実ですね。
年齢を重ねると市場価値にはっきりと差がついてきます。
グラフでもわかるように年代が上がるほど、「増加」と回答した人は減っていきます。
しかし単純に年代があがると転職で年収があがらないというわけではありません。
増加と減少を比べるとほとんどの年代で増加している人のほうが多いですね。
転職で年収アップは夢ではなく現実的なことなんですね。
比較的、社会的地位の高い人、職位の高い人であれば年代が上であったとしても年収アップの可能性は十分に見込めますが、そうではない人にとっては厳しい現実と捉えたほうがよさそうです。
上がる可能性のある人には、エージェント型の転職サイトにまずは登録してみましょう。
エージェントとの面談の中で自分の市場価値が確認できます。
これまでの職歴・経験・職種なのでエージェントが適正年収を評価してくれます。
まずは市場価値の確認です。
関連記事:40代・50代でも正社員転職は成功できる!ミドル世代の転職数は増加傾向
関連記事:年収交渉が苦手な人でもできる!転職エージェントの活用法
前職を辞めた理由
次に前職を辞めた理由についてみていきます。
(下のグラフ)
男性の場合は①給料等の収入・②労働時間・休日・③人間関係 の順になっています。
「会社の将来」については男性のほうが高くなっています。
女性の場合は①職場の人間関係・②労働時間・休日・③給料等の収入 の順になっています。特に「職場の人間関係」が男性よりも4.5%ポイント高くなっています。
「会社の将来」と「人間関係」に性別で大きな差が出ているところは興味深いところです。
特に「人間関係」は実際に入社して働いてみないとわからないところがやっかいなところですね。
仕事を続けるうえで、女性にとって人間関係はとても重要な要因です。
男性は「会社の将来性」を重視する人が女性よりも多いのが特徴です。
転職で年収が減少する人の特徴
前述したように年収が増加する人と減少する人の割合は同じくらいですが、下がってしまう人の傾向はあります。
\転職で年収が下がってしまう人の特徴/
- 仕事を辞めてから転職活動している
- 年収交渉をしない
- 賞与や手当などを確認しない
- 未経験職種に転職した
- 年収以外の条件を優先した
転職活動に「希望職種」・「ライフワークバランス」・「今の人間関係を解消する」などを重視する場合には年収の下落は許容できるでしょう。
特に今の職場で働き続けることでメンタルがやられるような事態に陥っているような人はできるだけ早く転職活動を始めましょう。
完全にメンタルをやられてしまってからでは転職活動はなかなかうまくいきません。
年収アップを目指す人は、絶対に在職しながら転職活動を進めましょう。
退職してから転職活動を進めると思い通りの仕事が見つからない場合、焦りから妥協して今より悪条件の仕事に妥協せざるを得ない恐れがあります。
できるだけリスクは回避したいものです。
退職してからの転職はリスクが高いです。
職がない状態だと妥協を招き寄せます。
そうか・・
忙しいけど、今の仕事を続けながら転職活動するほうがいいのね。
関連記事:退職代行サービスの3選と5つのポイント!|サービス内容・リスク・費用で比較!
転職で年収を増加させるためのポイント・退職金も忘れずに
上記とは逆に年収を増加させるためには次のポイントに注意しましょう。
- 基本給が高い企業を狙う
- 実力重視型の企業を狙う
- スキルや経験をアピールする
- 福利厚生や手当も確認する
同じ仕事をしていても、その会社の労働効率や収益率が悪ければ給料は低くなってしまいます。
転職先が日本型終身雇用制度や年功序列を重視する会社である場合は、中途採用者の給料は上がりにくくなるでしょう。
アメリカのような実力重視型の企業であれば、実績を評価されるので高い給料に結び付く可能性が高いです。
管理職転職(ハイクラス転職)になると、年俸制の提示を受けることが多くなってくるので収入についてはわかりやすくなるかもしれません。
そして、忘れがちなのが、退職金です。
年俸が高くても退職金がほとんどないという企業もあるので、忘れずに確認しておきたい条件の一つです。
生涯年収を意識した転職は「退職金」も気にしておかないといけません。
一見、給料がいいとしても退職金が雀の涙っていうのも、よくある話ですね。
転職による年収ダウンの許容範囲
転職の目的を年収アップとしない場合は、「仕事のやりがい」や「働きやすさ」を重視することになります。
その場合でも、今後必要なお金を考えて許容範囲を決めておきましょう。
「生活費」・「こどもの学費」・「老後のお金」など長い人生において、お金は必ず必要ですが、生活水準によって必要な金額は大きく変わってきます。
こどもの学費が必要でない人や節約体質の人は、多くのお金を必要としませんが、浪費癖のある人や多趣味の人は多くのお金が必要となってきます。
使い方と必要金額は人それぞれ。しっかり見極め、許容範囲かどうかを考えましょう。
私はライフワークバランス重視の転職活動なので、ある程度の減収は想定内です。
年収交渉は内定後がベター
採用面接では年収の話になることもありますが、面接中にお金の話をしすぎないというのは大切です。
採用試験になる前に、ある程度の年収設定はすでにされているとは思いますが、具体的な金額は決まっていないことがほとんどです。
また面接の際にあまりにも、お金の話をしすぎて落とされるケースはよくあります。
お金の話は最も大切な労働条件ですが、「お金に卑しい」と思われては、悪いイメージが先行しかねないので注意しましょう。
交渉事はタイミングが大事なんですね。
ただし、交渉は必ず必要になってくるので、内定後の交渉がベターです。
自分で交渉する場合もありますが、転職エージェントを利用している場合はエージェントが交渉してくれるので、自分の希望をしっかり伝えて交渉してもらいましょう。
日本人は年収交渉するのが苦手です。
でも内定が取れている状態なら交渉しやすいですよ。
前職の年収申告について
転職サイトへの登録、エージェントとの面談や採用面接の際に、現在の年収を尋ねられることがあります。
その際は手取り年収ではなく、必ず税金などを含む総支給額を答えるようにしましょう。
面接官は今後、あなたにかかる人件費がどの程度になるのかを考えて質問しています。
誤って手取り年収を答えてしまうと、年収が減ってしまうことがあるかもしれません。
正直に答えることも重要です。
転職後の年収を多くもらおうと実際よりも多い金額を申告しても、翌年の住民税の金額から虚偽の報告だとバレてしまうことがあります。
そうなると入社後の立場が悪くなったり、場合によっては虚偽報告により解雇になる恐れも出てきます。
お互いに齟齬が生じないように、年収の申告は総支給額を正直に答えましょう。
嘘はバレた時がやっかいです。
バレた時は会社との信頼関係が揺らぎます。
関連記事:40代・50代でも正社員転職は成功できる!ミドル世代の転職数は増加傾向
まとめ
転職後の年収は増加する人と減少する人は同じくらいの割合です。
転職に収入を求めるのか、ライフワークバランスを求めるのかで新しい会社に求めるものが大きく変わってきます。
転職を意識し始めると色々と考え、前に進まないこともありますが、まずは行動してみることが大切です。
転職活動に真摯に向き合い、慎重に行動することで、成功は近づきます。
転職にはリスクは伴いますが、転職活動にはリスクがありません。
あなたの転職活動が成功し幸せをつかむことを祈っています。
「転職活動にリスクなし」
何もしないことのリスクってもありますよね。
転職するかどうかは別にしても
行動しないと状況は改善しません。
人生は行動することで幸せが近づいてきます。
あなたが幸せになることを祈ります。
出典:厚生労働省 令和2年雇用動向調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/21-2/index.html
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